アフリカでは、所得の格差、断片的なサプライチェーン、医療が行き届かない地域、危険な偽造医薬品や低品質医薬品の流通など、さまざまな要因が重なり、患者が必要とする医薬品など医療サービスへのアクセスに課題を抱えています。
豊田通商は、グループ会社である仏・CFAOを中心にアフリカにおけるヘルスケア事業に取り組んでいます。アフリカ22カ国で医薬品卸売事業を展開し、約500の医薬品メーカーの約31,000もの商品を取り扱っています。フランス・ルーアン港近くでアフリカ地域向けの集中物流拠点を運営することで、アフリカ各国への安定的で迅速な医薬品供給を実現。毎日約8,600のアフリカ現地の病院・薬局へ医薬品を配送することで、医薬品へのアクセス向上に貢献しています。また、モロッコとアルジェリアでは欧米医薬メーカーの医薬品ライセンス取得し、現地生産も展開しています。
関連リンク:http://www.eurapharma.com/en/
さらに、2022年には、東アフリカにおける大手薬局チェーンのGoodlife Pharmacy(以下:Goodlife)に資本参画し、医薬品小売分野まで事業を拡大。Goodlife社はケニアとウガンダの約100カ所で、170万人の消費者に医薬品を提供しており、2025年までに店舗数を250店舗に拡大し、850万人以上の人々への医薬品提供の実現を目指しています(2022年4月8日現在)。これにより、豊田通商は医薬品の現地生産・流通・小売まで一貫したバリューチェーンを構築し、医薬品のアクセス向上を目指してヘルスケア事業を強化していきます。
関連リンク:https://www.goodlife.co.ke/
また、アフリカで急成長するヘルスケア分野のスタートアップ投資に特化した投資会社Health54 SASを2022年に設立し、ヘルスケア事業のデジタル化を推進。ナイジェリアでは病院や薬局向けオンライン医薬品市場の運営、コートジボワールではディアスポラ向け家族用保険事業、ケニアでは遠隔診断及びラボ・クリニックの運営などの新規事業を支援しています。これらのスタートアップとCFAOの既存事業とのシナジーを創出し、アフリカで信頼できる医療サービス・医薬品へのアクセス向上を加速させます。
関連リンク:https://health54.africa/
加えて、国連機関向けに医療キット・ジェネリック医薬品・医療消耗品・病院医療設備等の供給にも取り組んでいます。医療キットは、顧客要望に沿ったカスタマイズキットをインド工場でパッキングし、年間約38万ものキットをアフリカ中心に30以上の新興国に供給しています。ジェネリック医薬品は、WHOのリストに沿った、安全で費用対効果の高い製品を幅広く取り扱っています。また、注射器、手術器具などの医療消耗品や、検査機器、手術機器、医療用家具などの病院医療設備の供給については、技術支援やメンテナンスなどのアフターサービスも展開し、効果的な診断・治療の実現に貢献しています。
関連リンク:https://missionpharma.com/
「アフリカの未来の子供たちのために」というスローガンの下、アフリカの誰もが、どこでも、適切なヘルスケアサービスを受けられる社会の実現に向けて貢献していきます。
東・南部アフリカを中心にアフリカで100年にわたりネットワークを築いてきた豊田通商と、中・西部地域アフリカで170年の歴史と確固たるプレゼンスを持つCFAO社との統合により、アフリカ全54か国にわたって効率的・戦略的な事業展開を行っています。
豊田通商グループは、アフリカの人や社会とともに成長することを目指す「WITH AFRICA FOR AFRICA」の理念のもと、約23,000人の社員がONE Teamとなり、4分野(モビリティ・ヘルスケア・コンシューマー・電力・インフラ・テクノロジー)において、地域に根ざした事業を展開。また、事業創造のみならず、人財育成や社会貢献活動を通じてアフリカの自立的発展に貢献しています。ヘルスケア分野において、次の世代に向け、アフリカの誰もが、どこでも受けられるヘルスケアサービスを確立する。これが、私たちの使命です。
アフリカの人々の健康や社会への一層の貢献を目指し、豊田通商グループはアフリカと共に挑戦し、成長し続けます。